もちつき

「十五夜さんのもちつきは ぺったんこ ぺったんこ ぺったんぺったんぺったんこ」こんな手遊び歌があるのをご存知でしょうか。歌詞は地域や教えてもらう人によって少しずつ違うようですが、2人で向かいあってお餅つきの仕草を真似る手遊びです。私は十五夜バージョンの歌詞しか知りませんでしたが、お正月バージョンもあるみたいですね。

お正月にむけて、暮れにはいろいろ準備することやものがめじろ押しですが、お餅も欠かせませんね。お雑煮などの食べるためのお餅や鏡餅などを用意する方も多いことでしょう。

昔の鏡が円形だったことや、丸い形が人の魂(心臓)を模したものという考えから「鏡餅」と呼ばれるようになったそうです。鏡餅をお供えするのは、大小2つ重ね合わせるのは、月(陰)と日(陽)を表していて、福徳が重なって縁起がいいと考えられたからとも伝えられています。また、年神様に供えた餅を神棚から下ろしていただくことで、1年の無病息災を祈る気持ちも込められています。

鏡餅には橙や昆布なども一緒に飾るところもあります。橙は、 実が木についたまま年を越すので「代々」かけて縁起をかついだり、昆布は、よろこぶ(喜ぶ)との語呂合わせ立ったりと、飾りのひとつひとつに長寿や新しい年を迎える喜びや願いがこめられています。

新年に向けてのお餅つきは、12月28日か12月30日に行うところが多いようです。私の地元では12月30日に毎年朝から家族総出でお餅つきをします。未だにに薪で焚いた火でもち米を蒸して、木の杵と臼でつきます。時間も体力も使いますが、つきたてのお餅の美味しさと言ったら、もう格別です。柔らかさもありつつ、よく伸びてもっちりと弾力のある食感。まだ湯気がたっているところを頬張るのはなんとも贅沢です。

関東では四角い切り餅が多いですが、つきたてのお餅はとても柔らかいので、すぐに切ることができません。包丁をいれてもすぐにくっついてしまいますし、形が崩れてしまいます。ですから、ついた日の夜か翌朝くらいまで寝かせておいて、しっかり冷めてから切り分けます。鏡餅も形が固まるのに時間がかかるので、大晦日ではなくその前にお餅つきをすることが多いそうです。

年末やお正月には地域の行事などでお餅つきのイベントを開催しているところもあるかもしれません。ぺったんぺったんとお餅つき体験をしてみるのもいいですね。

それでは、新しい年がよい年ですありますように。