ニューロダイバーシティ?

 ダイバーシティという言葉が現れて数年。ようやく慣れてきた頃、ニューロダイバーシティという言葉が出てきました。表現しにくい概念が言葉になってくれて助かるなあという気持ちでいます。次から次へと生まれては市民権を得ていく横文字に、ついていくのがちょっと大変になりつつありますが。
 その、ニューロダイバーシティ(脳や神経に由来する個人レベルの差異を多様性と捉えて尊重し、特性を活かしていこうという考え方)について。子ども向け教育テレビをつけてみると、それを認知してもらおう、広めて理解してもらい、意識に根付かせたいという部分が強く感じられます。ここ数年は特にそうでしょうか。
 個人的には、とても良い働きかけだなと思っています。ニューロダイバーシティという概念すらなかった時代にも、同じような捉え方で発達障害などを考えている人達もたくさんいましたが、やはり世間の一般的感覚として馴染むことが第一歩なのだろうと思います。
 敢えてでしょうか。番組では発達障害という言葉は使わずに、「予定がわからなくて不安になった時はどうする?」「あの子はどうしてタブレットで計算をしていいの?」など特徴を取り上げ、説明が解決法の提示をしていきます。大人の発達障害の傾向を持っている方への心理教育的アプローチや、SSTにも充分使えそうな内容ですし、視覚探索のゲームが挟まれていたりもして、ついつい集中して見てしまうことも多いです。
 こういった視野を得て成長した子ども達が、成人した時にどのような世界になっているのか、今からとても興味がありますね。ついていくのが今よりももっと大変になっているかもしれませんが。