冬至(とうじ)と湯治(とうじ)

12月も半ばを過ぎると、いよいよ冬も本番という気がしてきます。12月はクリスマスや大晦日など、季節の行事がたくさんありますね。

12月22日は冬至(とうじ)です。この日は、 北半球では1年で昼が1番短く、夜が長くなります。太陽の高さが1年のうちで最も低くなるためなんだそうです。ちょっと難しいですね。

同じ時間に外を眺めると、だんだん夕方暗くなるのが早くなってきたなぁ、と感じますが、冬至だからといって、最も日の出が遅く、最も日の入りが早い、というわけではないのだそうです。日の出が最も遅い日は冬至の約半月後で、日の入りが最も早いのは冬至の約半月前だとか。なんだかふしぎな感じがします。

ちょっと調べてみると、日の入りは太陽の上の縁が地平線や水平線に出るときで、日の入りは太陽の上の縁がかくれるとき、月の出、月の入りは、月の中心ではかるのだそうです。太陽と月では違うのですね。なかなか興味深いです。

冬至を過ぎると、だんだんと昼が長くなっていきます。世界には、「太陽が最も弱まった日」である冬至が無事に過ぎ去ったことを祝う冬至祭が行われるところもあるそうです。人間にとって、太陽はとても大切なものなのですね。

日本では、大きなお祭りをするというより、柚子湯につかったり、かぼちゃを食べたりすることが多いように感じます。

記録によると、江戸時代の銭湯が発祥で、柚子の様々な効能(美肌効果・冷え性改善・風邪予防など)と「湯治(とうじ)」をかけて、冬至に柚子湯に入るようになったのだそうです。なかなかしゃれています。柚子の香りを楽しみながら、ゆっくりとお風呂に入って、体を温めるのもいいですね。

冬至には、「ん」のつくものを食べると「運」が呼び込めるといわれているのだそうです。かぼちゃは「ん」がつかないのでは?と思ってしまいますが、漢字では南瓜(なんきん)と書くので、「ん」がつく食べ物なんですね。

かぼちゃはビタミンAやカロテンが豊富なので、肌や粘膜を丈夫にしたり、感染症等に対する抵抗力を高めてくれたりします。名前で縁起を担ぐだけではなくて、栄養の面でも優れていて、理にかなっているのですね。