化粧療法

ちょっと耳慣れない言葉かもしれませんが、『化粧療法』というものを、ご存じでしょうか?

言葉の通り、『お化粧』をすることが『治療になる・役立つ』という、そういう考え方や実践、取り組みのことです。

元々は色々な方が対象になるのですが、今はご高齢の方を対象に取り入れられていることが多いようです。こちらは、一般的なお化粧の手順でお化粧をするもので、化粧品会社の方や介護士さんなど、色んな方が取り組まれていらっしゃいます。認知症予防にもなりますし、何よりも活気が出て明るくなる、元気になる、ということがあるようです。

より専門的には、例えばお顔に傷やアザのある方、事故や手術の後のケアなどで、ちょっと特別なやり方でお化粧をする、という手法もあります。(この場合も、完全にその痕跡を隠してしまう、というよりは、自然な調和や、『その方が丁度よいと感じられるお化粧』を見つけて、その方がご自分で実施できるようになることが大事みたいです)。

ご高齢の方の場合も、『お化粧をしてもらう楽しさ』もあると思いますが、ご自分でされた場合には、先日の認知症予防でも出てきました、『手先を使った細かい作業』になりますので、脳の活性化も期待できる、との報告もあります。鏡を見たり、首を動かして違う角度で確認したり…。口や眉を動かしたりもしますので、そういうのも良いのかもしれません。

男性の方だと、あまりお化粧をする機会はないかもしれませんが、それでもひげそりや歯磨きなどの際に、鏡で確認をしながら丁寧に行うと、似たような動作になるかな、と思います。あるいは、いつもと違う髪型や服装をされてみる、というのも良いかも知れません。

何より、身だしなみが整うと、お気持ちもスッキリすると思いますし、しゃきっとしたり、何かをしようというお気持ちになりやすいように思います。被災地や、病院に入院中の方などに、散髪などのサービスが重要だと言われているのも、似たような事なのかも知れませんね。

『身だしなみ』について、いつもより丁寧に準備をしたり、ちょっと違った格好や装いをしてみるのも良いかもしれませんね。いつもと違った色遣いや服装、メイクや髪型でご気分を一新してみるのはいかがでしょうか?