Dr.Naokiの森田療法コラム ~「第八回目」課題について取り組み、考えましょう~

「第八回目」

課題に取り組みましょう。
日記にしてみてください。

課題6:どのような時にほっとできますか?

 

課題7:とても充実していると思える時はどのような体験ですか?

 

課題8:こころが温かくなるのはどのような体験ですか?(人との関わりですか?人以外の動植物との関りですか?その他の自然との関りですか?)

 

ここで具体例を挙げてみます:

ここで不安の渦の体験が当てはまる具体例を挙げてみます。発表にあたってはご本人から了承を得、さらに若干修飾しています。

一、うつ病:

10年ほど前に「重度のうつ病」の診断が下された30代の男性Aさんは、いわゆるメランコリー性格(几帳面で完全欲が強く、責任感も強い、周囲に過剰に配慮し、秩序を重んじる)<テレンバッハ>、が当てはまりました。
なんでも仕事を引き受けてしまい、結局破綻し、うつ状態になり、長いことうつ病の治療をうけ、1年前に当クリニックを受診し、
森田療法カウンセリングを依頼されました。表情は暗く、ことば数も少なく、色白でやせぎすでした。
クリニックを受診するのが億劫であり、横になっている時が多いと言います。

いまの自分はまったく社会の役に立っていず、なにもできていない自分は生きる資格がないのではと思ってしまい、一時は死んでしまおうと山奥に行こうとしたりしました。1年前に転医し、森田療法カウンセリングを開始しました。
「重度のうつ病」という診断名から「自分はなにもできていない、役に立たない存在」と受け止めており、背景に「不安の渦」があるのではないかと指摘し、「五感を働かせ、注意を外に向けること」と「ともかくちょっとでも外に出て歩く」ことを勧めました。

すると4回目のカウンセリングでは日焼けして、目も輝いており、ことばもしっかりと話せるようになっていました。
理由を問うと、「毎日外出を始め、周囲を観察し歩いているうちに一日2万歩歩けるようになりました」。
帰りに釣り堀にも寄って、好きな釣りをして戻りました」ということでした。そのうちにこれまで子どもと遊ぶなどしなかったのですが、「甥っ子に遊ぼうといわれて近くの公園で遊んであげました」といい、さらに「会社の同僚から仕事を頼まれて対応し、喜ばれた」と報告し、「今のままの自分でよい」(あるがまま)ということが「体得」できたようです。

現在は再び復職できています。

※次回は「不登校」について考えてみましょう。